Windows XPを新元号(令和)に対応させるには?
カテゴリー: General
2017-03-17
Windows XPを新元号(令和)に対応させるには?
2019年5月1日 の新元号:令和
執筆:2017.3.7
編集:2017.3.7
編集:2019.4.1
編集:2019.5.19
編集:2019.6.8
編集:2017.3.7
編集:2019.4.1
編集:2019.5.19
編集:2019.6.8
Windows 7, 8.1, 10 の令和に対応する記事はこちら
サポート期間中のOSの場合は、OSのアップデートを適用することにより
すぐに切り替わるので対策は特にいらないでしょう。
Windows 7, 8.1 , 10 は、新元号が発表がされれば、マイクロソフトがアップデートを提供してくれると思いますので
特に対策はいりません。
オフィス製品は、OSの機能を使わずに独自に元号を組み入れている場合は、そのアプリのアップデートが必要になるでしょう。
この記事は、サポート期限の切れたWindows XP に関する記事になります。
令和に対応するために必要なこと
- フォントの更新
令和 合字への対応 - IME辞書(漢字入力)への登録
- 元号を扱うオフィス系アプリの更新
- システムの元号情報の更新
システム時計を和暦にしている人が影響を受ける程度で
システムの元号情報を使用しているアプリは皆無なので、無理に対応する必要はありません。
フォントの更新
合字への対応
サポート期限が切れているためフォントを手動で更新する必要があります。
書体を気にしないのであれば、 無料のIPAEXフォントをインストールすることで対応できます。
また他のWindowsOSからの新しいフォントコピーはライセンス上問題になる可能性がありますので、検証していません
IPAEXフォント
元号 |
令和 (新元号) |
平成 | 昭和 | 大正 | 明治 |
---|---|---|---|---|---|
合字 | ㋿ | ㍻ | ㍼ | ㍽ | ㍾ |
文字コード |
U+32FF | U+337B | U+337C | U+337D | U+337E |
HTML |
㋿ | őB; | őC; | őD; | őE; |
合字は、2019/4/1以前の古いフォントでは、パソコンやアプリが対応していない場合は、表示できませんので ほかの人と文字を共有する際は注意しましょう
日本語変換(IME)のユーザー辞書登録するには
(1) (IME共通) 画面右下の「A」または「あ」「カ」などのアイコンを右クリックすると一覧に単語登録があります
(2) 単語の登録 (令和)
Microsoft IMEの場合
単語の登録
単語:令和
読み:れいわ
ユーザーコメント:元号
品詞:その他 の 固有名詞
ATOKの場合
単語登録
単語:令和
読み:れいわ
品詞:固有一般
元号を扱うオフィス系アプリの更新
市販アプリのほとんどは、サポート切れで新元号への対応は難しいでしょう。
無料のOffice製品で、2019年 WindowsXPに対応しているものは、次のものがあります
- Open Office
開発グループの分裂により、年に1、2回程度のメンテナンスリリースしかされていないため、今後「令和」へ対応をしてもらえるのかは不明です。
令和への対応は バージョン 4.1.7 以降になると思われます。
システムの元号情報の更新
Windows XP のシステムの元号情報は
C:\WINDOWS\sytem32\locale.nls
というバイナリ形式のデータファイルに格納されています
.Net Framework(1.1 - 2.x)
c\Windows\Microsoft.NET\Framework\
v2.0.50727\mscorlib.dll
v2.0はdllにハードコートされているようなので更新できません。
変更するには専門の知識が必要になるため、お勧めしません。
ライセンス上問題になる可能性もあるためこちらでは詳しい情報は提供できません。
手動で無理やり対応させる方法
※ 自己責任。無保証。
※ 操作を間違うと面倒なことになりますので、新元号が発表されるまで書き換え操作はしないほうがいいでしょう
※ 失敗して破損しても誰も助けてはくれませんので、技術・知識のない方は、やめましょう。
※ 操作を間違うと面倒なことになりますので、新元号が発表されるまで書き換え操作はしないほうがいいでしょう
※ 失敗して破損しても誰も助けてはくれませんので、技術・知識のない方は、やめましょう。
【サポート期限切れのMicrosoft Office】
C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\OFFICExxx\MSO.dll
に保存されているらしい
※ バイナリプログラムなので変更はできません。公式アップデートが提供されない場合はあきらめましょう。
【サポート期限切れのその他のOffice】
Lotus123: udfja.dll
アプローチ: apprexpr.dll
※ バイナリプログラムなので変更はできません。あきらめましょう。Excelなどの形式で保存して、最新のExcelへ移行することをお勧めします。
Windows7以降では、レジストリにも元号情報が保存され利用されています。
WindowsXPにはこの情報がありませんが、使用しているアプリの不具合でWindowsXPでこの情報を参照している場合で、どうしても必要な場合は以下を参考にしてください。
【サポート期限切れの.Netフレームワーク】
※ バイナリプログラムなので変更はできません。
※ バイナリプログラムに埋め込まれて変更できないものの中には、バイナリエディタで明治を破棄し、データをずらしていき令和を追加すると 使えるという情報もあります。
【Windows 7】
以下のレジストリに元号を追加すると切り替わります。
操作: 拡張子 .reg で 内容を保存してクリックすることで追加されます
ファイル名: 新元号追加.reg
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Calendars\Japanese\Eras]
"2019 05 01"="令和_令_Reiwa_R"
"2019 05 01"="漢字_略号(漢字1文字)_ローマ字読み_略号(英字1文字)"
"2019 05 01"="令和_令_Reiwa_R"平成の値は、
"1989 01 08"="平成_平_Heisei_H" これを参考に書き換えます
【Windows XPに元号を追加する】
基本的にオフィス製品などは個々の製品ごとに内部的に元号情報を保持しています。市販のオフィス系のアプリはシステムの元号情報を利用していませんので、対応する必要はないと思います。
システムの元号は以下の2つに分類されています
(1) Windows API
システム時計やコマンドプロンプトがこのデータを使用しています
C:\Windows\System32\locale.nls
(2) .Netフレームワーク
.Netフレームワークのインストールはオプションであるためシステムには利用されていません。
改元後にXP用のセキュリティーアップデートが出ていますが、元号の更新は提供していないことから今後もXP用にマイクロソフトが新しい元号に対応する可能性はないでしょう。
WindowsXPの元号情報はテキスト形式ではないため、システムの元号情報を更新するには元号の更新に対応した専用アプリが必要になります。
システムに追加した元号の確認(Windows XP)
システムの機能を使って変更を確認する場合
- 地域と言語で日付を日本に変更
確認後戻す必要があるので、変更前の値はメモしておくこと。短い形式/長い形式の既定値はリストの一番上の値。 - コマンドで変更が適用されているか値を確認
確認のため、一時的に日付を変更しているので、確認が済みましたら「date 西暦の年/月/日」でシステムの日付を今日の日付に戻してください
★ 2019年5月以降に確認する場合は、日付の変更は必要ありませんので 「date /t」の現在の日付の確認だけにしましょう。
アプリで更新や変更を確認する場合
- 専用アプリで 元号の自動更新 と 確認 をする場合
(変更前 → 変更後)
令和が追加されています。
- 専用アプリで 令和以降の元号を追加して 自動更新 をする場合
明治から令和は、自動入力により保護され編集できません。
次の元号へ改元されたときは追加をクリックすることで任意の元号を追加することができます。
[locale.nlsを手動で置き換える場合]
(1) 破損すると困りますので、まずはバックアップしましょう。
C:\Windows\System32\locale.nls.backup
として保存することにします。
copy C:\Windows\System32\locale.nls C:\Windows\System32\locale.nls.backup /B(2) 元号を追加した新しいファイルを用意します
※ 構造的に破損しているファイルと差し替えてしまうと不正なアドレスを参照してしまうため誤動作したりやシステムが不安定になる危険性があります。
(3) システムによりファイルがロックされているので、そのままでは上書きできません。
元号追加専用アプリでlocale.nlsに元号を追加します。今回 出力ファイルを locale.nls.new とします。
そのまま system32\locale.nls に上書きしようとすると
copy locale.nls.new C:\Windows\System32\locale.nls
locale.nls を上書きしますか? (Yes/No/All): y
要求された操作はユーザー マップ セクションで開いたファイルでは実行できません。
0 個のファイルをコピーしました。
locale.nls を上書きしますか? (Yes/No/All): y
要求された操作はユーザー マップ セクションで開いたファイルでは実行できません。
0 個のファイルをコピーしました。
とエラーが出ます。
次の手順で書き換えます
エクスプローラーを使う場合は、locale.nls.new を 適当なフォルダーに locale.nls として保存してから操作してください。
接続されたWindows XPのハードディスクドライブ番号を確認します。
新しい locale.nls を
接続したWindowsXPのドライブ名:\Windows\System32\locale.nls
にコピーします。
(4) 正常にコピーされると、次回 Windows XPを起動すると元号が追加されます。