市販の激安電波時計流用についての研究
カテゴリー: 電子工作
2011-05-27
市販の激安電波時計流用についての研究
目覚まし電波時計が800円以下でで市販されているので
一般に商品の仕入れ値は売値の半分以下なので、それを考えるとアンテナとICモジュール込みで500円でうっていても よさそうである。
しかし、現実は、違う。
電波受信用ICは、たとえば、セイコー(SM9501AV-G)400~500円~で売っているが
肝心のアンテナが売っていない。 売っていても某通販の時計キット用の700円くらいするバーアンテナくらいだろう。
しかも実装するための基板や制御用のトランジスタ、コンデンサ、クリスタル、その他をそろえると2000円を超えるだろう。
製作の手間がかかる上に、ちょっと高すぎで入手時間に手間がかかる。
そこで
身近なお店で手に入る、激安、目覚まし時計から拝借することにした。
【市販の激安電波時計流用についての研究】
【受信部ユニット(C6005A1)】
【精度への影響因子】
【受信部の比較】
【問題点】
電波の幅は、精度にこだわりがない場合は、
ADコンバーターの電位の境界値(閾値)を決めて、それの上下を0,1とすると単純化できます。
電位の状態(0,1)、開始時刻(立ち上がり/下がり)、終了時刻(立ち下がり/上がり)
を変数に格納することで、
電位が変わる、終了時刻(開始時刻)の判定段階で、どの信号がきたかを検出できます
電波の幅は、(終了時刻-開始時刻)で計算できます。
最大値がほしい場合は、最大値と時刻も変数に格納するようにするといいでしょう。
また、変数は、これらの値を構造体にひとまとめにすることで、管理の手間を軽減できます
受信開始の最初の判定値は、信用できないので、飛ばします。
ノイズで幅が実際とは違う値になる可能性もあるので注意してください。
【今後の課題】
自作に挑戦する場合は、仕様書が必要になるので各団体からダウンロードし よう。
【電波時計参考資料】
執筆:2011.05.27
編集:2011.05.27
編集:2011.05.27
目覚まし電波時計が800円以下でで市販されているので
一般に商品の仕入れ値は売値の半分以下なので、それを考えるとアンテナとICモジュール込みで500円でうっていても よさそうである。
しかし、現実は、違う。
電波受信用ICは、たとえば、セイコー(SM9501AV-G)400~500円~で売っているが
肝心のアンテナが売っていない。 売っていても某通販の時計キット用の700円くらいするバーアンテナくらいだろう。
しかも実装するための基板や制御用のトランジスタ、コンデンサ、クリスタル、その他をそろえると2000円を超えるだろう。
製作の手間がかかる上に、ちょっと高すぎで入手時間に手間がかかる。
そこで
身近なお店で手に入る、激安、目覚まし時計から拝借することにした。
【市販の激安電波時計流用についての研究】
名称 |
流用の しやすさ |
購入価格 |
備考 |
MAG T-555 | ◎ |
799円 (ルミエール) |
ルミエールで売っている激安電波時計の一つで、799円で購入した。 温度計付きであるが、温度精度が悪く いつも2~3度高く表示されている。 受信部ユニットには、 C6005A1 と印字されている 筆者は、この時計の内部ユニットを使用した。 |
PYXIS NQ501S (セイコー) |
× |
799円 (ルミエール) |
分解すると基板が、一体型で簡単に流用できる構造ではなかった。 右端に電波ユニット部がある。3分ほど基板を眺めたが使用することは断念した。 他の3店舗で値段を調査したところ、980円で売っているところが多かった。 1日3回受信を行い、文字盤も大きく温湿度計付きである。 MAG T-555より電波感度がいいので、使えないのは残念だ。 |
その他 |
? |
不明 |
未確認であるが こちらに MAG T-510SM 、MAG T-564WH DIMPLE DRA362SW CITIZEN 8RZ020-004 もモジュールが分離できるという情報がある |
一覧 |
||||||
タイトル |
||||||
|
|
|||||
|
|
【受信部ユニット(C6005A1)】
値段 |
(799円~1000 円前後) 私が探したところ、アンテナ+受信ユニット込みでは、これが最安。 受信部を工作しないで済むことからしても、 性能はともかく、価格、手間的に一番優れている。 目覚まし時計から部品取りで、 目覚まし時計は、そのまま使えるので部品代は、タダと言っても過言ではない。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
波形 |
みての通りパルスがJJYに対して反転してしまっている。 非常に迷惑な仕様である。 JJYは、秒の開始詰めでデータがあり 海外は、秒の終わり詰めでデータがあるので 海外仕様では、反転している方が秒開始や幅をカウントしやく、 このような反転仕様になっているのかもしれない。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
端子 |
※記述に間違いがある可能性があります。 参考にされる場合は、ご自分でも端子の電位などを確認し、 ご自身の自己責任のもとで、参考にされてください。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
使い方 |
VCC、GND端子をつなぎモジュールを起動し、 TCO端子にADコンバーターをつなぎ信号を受け取るだけである。 とても簡単にJJY電波を受信できる ADコンバータによっては、GNDとコンデンサーで接続を必要とするのでマイコンの仕様書で確認しよう。 また、用途に応じて、PON端子と周波数切り替え端子をHI/LOで制御します |
【精度への影響因子】
標準電波 | 平均値で1×10-11 の桁の精度で送られてくるので、誤差は無視できます。 |
受信モジュール |
受信状態とパルスの再現性 |
マイコン | マイコンの動作周波数とその精度 AD変換性能 |
RTC |
リアルタイムクロックの精度 |
機器 |
通信による伝達遅延誤差 |
【受信部の比較】
目覚まし電波時計 MAG T-555 のアンテナと 受信部ユニット(C6005A1) |
某社の市販の電波時計キット |
|
価格 | 1000円前後 (799円で購入) |
6400円前後 60KHz用アンテナは別売り(700円前後) (40KHzと同時受信はできないらしい) |
費用 |
マイコンを含めても 安価に仕上がる ~約1000円~約3000円~ |
6400円前後~ RS232Cケーブルなどを含めるとかなりかかる |
難 易 度 |
★★★ やや難 (制御マイコンとプログラムが必要) プログラミングの知識がないと厳しい。 |
★☆☆ 簡単 組み立てるだけの簡単キット |
製作時間 |
★★★(のんびり製作タイプ) PCとの通信回路と プログラミングが必要。 |
★☆☆ 取り寄せと 組み立てる時間だけで すぐに使える |
操 作 性 |
★★☆ パルスがJJYに対して反転していて多少くせがある。 (電波の立ち上がりがLoで返ってくる) |
★★★ 自動でやってくれる |
40/60 KHz の 受信 |
★★☆ 両方に対応 ※ただし信号で切り替えが必要 Hi: 40KHz Lo: 60KHz |
★☆☆ どちらか一方のみ対応。 ※ただし周波数選択は物理的に切り替える必要がある |
入 手 性 |
★★★ 量販店や通販で買える |
★★☆ 秋葉原または通販。 |
備考 |
マイコンをはじめるには ちょうどいい素材レベル |
既製品なので応用が利くような素材ではない |
【問題点】
- ノイズ対策(パリティが分・時 しかない)
年月日に関しては、年月日から曜日を計算して、受信した曜日と比較することができる。
年月日から曜日の算出にマイコンの言語が対応していない場合は、
曜日の計算方法については、とても簡単なので各種プログラミング言語のソースコードを参考にするとよいだろう。 - ノイズが混入してもわからない仕様なので
複数回データを受信して、データの一貫性を確認した上で時刻を修正するようにしよう。 - セキュリティ対策
受信したデータが本物であるとは限らない。 - 停波することがある
40/60KHzの切換え受信機能をつけたほうがよいだろう。
保守、雷、災害などで、予告期間なしに、一定期間サービスが停止することがある
(福島40KHz帯で2011年に数ヶ月サービス停止で混乱した例がある)
予算が許すのなら停波時のバックアップ装置としてGPSモジュールを組み込むのもいいだろう。
電波の幅は、精度にこだわりがない場合は、
ADコンバーターの電位の境界値(閾値)を決めて、それの上下を0,1とすると単純化できます。
電位の状態(0,1)、開始時刻(立ち上がり/下がり)、終了時刻(立ち下がり/上がり)
を変数に格納することで、
電位が変わる、終了時刻(開始時刻)の判定段階で、どの信号がきたかを検出できます
電波の幅は、(終了時刻-開始時刻)で計算できます。
最大値がほしい場合は、最大値と時刻も変数に格納するようにするといいでしょう。
また、変数は、これらの値を構造体にひとまとめにすることで、管理の手間を軽減できます
受信開始の最初の判定値は、信用できないので、飛ばします。
ノイズで幅が実際とは違う値になる可能性もあるので注意してください。
【今後の課題】
- 500円以下の激安アンテナ+モジュールを探す
- 100円の激安アンテナを探す
自作に挑戦する場合は、仕様書が必要になるので各団体からダウンロードし よう。
【電波時計参考資料】
- nict 標準電波の出し方について
http://jjy.nict.go.jp/jjy/trans/index.html
- Port 123 , SNTPパケットの詳細: rfc4330 rfc2030(SNTPv4)、rfc1769(SNTPv3)
http://tools.ietf.org/html/rfc2030 - UDPパケット 送受信 (必要になるのは,最初の48バイト)
- ntohl , ntohs , htonl, htons 関数